「償却資産」
という言葉の意味を知っていますか?
税金関係や経理等の仕事や、
自身で会社などビジネスをやっている人なら
ご存知かとは思いますが、
具体的にはあまり把握していない事が多いと思われるこの言葉。
今回はこの償却資産に関して、税金等も含めて
知っていきましょう!
償却資産とは?
償却資産とは何なのか?
では、基本的な言葉の意味として
まずは「償却」という言葉の内容から
サラッといってみましょう!
「償却」とは
例えば借金を返す等、それ自体をなくすこと。
「借金を償却する」等と使います。
日常ではあまり使わない言葉かもですがこんな意味です(^-^)
それでは、次に「資産」について。
これは大体大丈夫かと思いますが下記の様な意味です。
土地、建物、不動産、株券、現金など
現金と交換できる物の事を指します。
ここまでは大丈夫ですかね。
では、償却資産とは何なのか??
これは、
「消耗品である資産」
とでも言うと、分かりやすいかもしれませんね。
つまり、事業の為に使用する物で、且つ土地や家屋以外で
構築物、機械や器具、船舶や航空機、車両や運搬具、備品や工具など
の資産の事を指します。
いまいちピンとこない思うので、例を上げると
・構築物
舗装した駐車場、看板、煙突、屋外プールなど
・機械や器具
クレーンやブルドーザー等の建設機械、印刷機械など
・船舶や航空機
ボート、漁船、ヘリコプターなど
・車両や運搬具
大型特殊車両、トロッコなど
・備品や工具
事務机、冷蔵庫、パソコン、検査工具など
ざっと、こういった物になります。
これらを総称して「償却資産」と呼び、
これらには「償却資産税」と呼ばれる
「固定資産税」の一種である税金がかかります。
土地、家屋、償却資産にかかる税金の総称。
尚、償却資産に関しては、固定資産税の枠組みの中で
別途、「償却資産税」と呼ばれます。
では、上記に例を挙げましたが、
逆に、この償却資産に含まれない、とされる資産はどういう物かというと
・10万円未満の物で、必要経費や損金に算入している資産
・20万円未満の物で、3年間で費用を償却している資産
・自動車や原動機付き自転車など、
自動車税や軽自動車税が課税される資産
・無形固定資産
(「特許権」や「ソフトウェア」など形がない資産の事)
・耐用年数(資産が利用に耐え得るとして法定された年数)
が1年未満と設定されている物で、
必要経費や損金に算入している資産
上記の項目が挙げられます。
要は、
他の税金がかかる資産だったり、形がない資産だったり、
金額の安い資産(金額によって条件付き)は償却資産税かからないよ、
という内容ですね!
さて、償却資産税の課税対象、非課税対象と分けて紹介しましたが
さらに、ここで注意すべき点があります。
それは、「課税対象になる資産」に関しての注意点としてですが
「減価償却」が済んだ償却資産も、申告・課税対象になる!
という事です。
また「?」な言葉がでてきましたね(^_^;)
それでは減価償却とは何ぞや??ですが
下記で説明していきます!
事業用に例えばクレーン車などを購入した場合、その資産の価値は
購入後、当然一定ではなく、どんどん価値が落ちていきますが
それを、定められた耐用年数に渡って、
毎年徐々に費用として計上する事を減価償却といいます。
これは、最初の年に全ての費用を計上してしまうと
最初の年だけ費用が大きくなり、
後年はその自動車の費用は「0」となってしまいます。
しかし、実際は長期に渡ってそのクレーン車を使用している事から
この様な計上を行います。
尚、減価償却の規定に基づき、価値の減少を加味した数字を
定められた耐用年数まで、毎年費用として計上していきますが
耐用年数が満了した時に、僅かに残された価値を
残存価額といいます。
上記が減価償却の内容です。
話を戻すと、償却資産において、
この減価償却が済んでいる資産に関しても、まだ事業において使用できれば
課税対象になるよ、という事ですね。
償却資産税の計算方法
それでは、償却資産税の計算方法はどうなってるのか?
それは、
区域内に所在する資産の
耐用年数などから「課税標準額」と言われる数字が算出され、
それに1.4%の税率を乗算したもの
つまり
償却資産税 = 課税標準額 × 1.4%
となります。
ただし、この課税標準額の合計が150万円未満の場合は、免除されます。
償却資産税の申告時期と申告先は?
時期は、毎年1月1日時点での償却資産の状況を申告します。
申告先は、地方自治体で、東京都の場合は都税事務所です。
償却資産に関する疑問点
他にも、よくある疑問をQ&A形式で下記にまとめていきます。
といった内容で、償却資産や税に関して解説してきました。
わかりやすく書いたつもりですが、内容が内容だけに、
普段こういった関係の仕事についている人でなければ
中々頭に入りづらい部分もありますよね(^_^;)
こういったジャンルは書籍等も含め、わかりやすい情報を色々と調べて、
少しずつ償却資産や税に関しての理解を深めていくのが良いですね!